おはようございます。
1月15日のブログでは「紀州材」について、 1月18日には「4寸角の柱」についてお話ししました。
「強い材料」を使うことは、もちろん大切です。 しかし、その材料を**「どう組み上げるか」**を決める **「設計図(構造計算)」**が間違っていれば、 宝の持ち腐れになってしまいます。
今日は、写真がありません。 その代わり、少しだけ私の話を想像しながら 読んでいただければ嬉しいです。
中家工務店の家づくりを支える、 **「二人の巨匠」**のお話です。
■「木造界のレジェンド」田原先生
私たちが全棟の構造計算を依頼しているのは、 奈良県にある**「木構造建築研究所 田原」**の 田原 賢(たはら けん)先生です。
田原先生は、建築基準法の「N値計算」という 今の日本の家づくりの基準となった計算式の 研究・開発にも携わった、 まさに**「木構造界の伝説」**とも言える方です。
■「親方」と「先生」の真剣勝負
実は、当社の構造計画は 先生に「丸投げ」しているのではありません。 そこには、いつも熱い議論があります。
議論の主役は、 **「現場の叩き上げ」である私の父(親方)**と、 「構造理論のスペシャリスト」である田原先生です。
1. 親方が「木組み」の案を出す
まず、長年の大工経験を持つ親方が、 その家ごとの間取り図を広げ、 じっと睨みながら「木組み(骨組みのパズル)」の原案を作ります。
「ここの梁(はり)は、こう掛けたほうが強い」 「この柱は、こっちの木と繋いだほうが粘りが出る」
頭の中で立体的に家を組み立てていく、 教科書には載っていない**「職人の知恵」**です。
2. 先生が「理論」で検証する
その親方の案に対し、田原先生が **「構造的な見解」と「物理的な理論」**を加えます。
「中家さん、その組み方は職人の技としては正解やけど、 地震の力がここに集中するから、数値的には危ないで」
「それなら、ここに一本、補強の梁を通しましょう」
親方の「経験」というアナログな強さを、 田原先生が「科学」というデジタルな視点で 厳しくチェックし、修正していくのです。
■手間を惜しまず、何度も書き直す
二人のやり取りを見ていると、 まさに**「真剣勝負」**です。
一軒の家を建てるために、 何度も図面が行ったり来たりします。
「もっと強くできるはずだ」 「もっと安全な木組みがあるはずだ」
互いに譲らない姿を見ていると、 手間も時間もかかりますが、 決して妥協しようとはしません。
「大工の直感」×「学者の理論」
この二つがカチッとかみ合った時、 はじめて中家工務店の 「理屈抜きに強くて、理論的にも安全な家」 が完成するのです。
■私が受け継ぐもの
横で二人の協議を聞いていると、 私自身、本当に勉強になります。
マニュアル通りの家づくりではなく、 一棟一棟、悩み抜いて造るということ。
偉大な先輩たちの背中を追いかけながら、 私も、お客様に「最高の安心」をお届けできるよう、 日々精進しています。
▼木構造建築研究所 田原 ホームページ
中家工務店が建てる家には、 和歌山の職人の魂と、奈良の頭脳が詰まっています。
「親方と田原先生が悩み抜いて作った家だから、大丈夫」
そう胸を張って言える住まいを、 これからもお届けしていきます。
本日も最後まで読んでくださり、 ありがとうございました。
